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社会民主党
党首 吉田 忠智 様
要 望 書
福島県いわき市長
清水 敏男
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【要望項目】
1 東京電力㈱福島第一・第二原子力発電所の廃炉に向けた取組み
及び確実な安全対策について・・・・・・・・・・・・・・・・・・P1
2 技術研究組合国際廃炉研究開発機構の誘致について・・・・・・・P2
3 除染対策及び指定廃棄物等の処理の促進について
⑴ 除染対策について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P3
⑵ 放射性物質汚染対処特別措置法に基づく指定廃棄物等の
処理の促進について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P5
4 風評被害の払拭について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P6
5 原発事故により被災した子どもたちに対する支援について・・・・P7
6 地域医療等の充実について・・・・・・・・・・・・・・・・・・P7
7 産業の振興による雇用の創出について・・・・・・・・・・・・・P8
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1 東京電力㈱福島第一・第二原子力発電所の廃炉に向けた取組み 及び確実な安全対策について
東京電力㈱福島第一原子力発電所事故については、これまでも再三にわ たり、一刻も早い収束と福島第一原発1~4号機のみならず、県内すべて の原発の廃炉を強く求めて参りました。
また、数十年に及ぶ廃炉作業期間中、多くの市民が不安を抱えたままの 生活を強いられることから、原子力政策を推進してきた国及び事故の原因 者である東京電力㈱の責任において、例えば、原子炉格納容器から燃料棒 を取り出し、区域外に保管するなど、確実な安全対策を講じるよう強く求 めてきたところであります。
しかしながら、本年3月の冷却システム停止をはじめとする相次ぐトラ ブルに加え、汚染水問題は解決の見通しが立たない危機的状況が続いてお り、このような現状においては、市が復興に向けて、多くの市民の皆様と ともに取り組み、積み上げてきたものを台無しにしかねないばかりか、市 民の不安や憤りは増す一方であり、強い危機感を抱いております。
このような中、福島第一原発4号機の燃料プールから燃料の取出しも開 始されましたが、作業が長期に及ぶことや、前例のない取組みであること から、すべての作業工程において、極めて慎重かつ万全な安全対策が求め られるところです。
これらのことから、東電任せではなく、事故収束及び廃炉は国の責務で あることを強く認識され、主体的に、全力をあげて取り組まれるよう、次 の項目について要望いたします。
① 「福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロ ードマップ」に基づく万全な体制での着実な取組み及び国の監視体制 の強化
② 福島第一原子力発電所5・6号機及び福島第二原子力発電所の廃炉 に向けた取組みの推進と当面の確実な安全対策
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2 技術研究組合国際廃炉研究開発機構の誘致について
福島第一原子力発電所の廃炉に向けた取組みには、世界に例のない極め て困難な技術課題が伴うことから、原子力発電所の廃止措置に関する試験 研究、技術水準の向上及び実用化を図るため、本年8月、独立行政法人日 本原子力研究開発機構や東京電力㈱をはじめとする 17 法人が組合員となり、 「技術研究組合国際廃炉研究開発機構」が設立されたところであります。 一方、政府の東京電力福島第一原子力発電所廃炉対策推進会議は、原子 炉格納容器を模した実寸大模型での実証実験を通じて、損傷部分の特定や 補修技術を確立し、廃炉作業を前進させるためのモックアップ施設を本市 と隣接する楢葉町に設置することを決定し、平成 26 年度末の運用開始を目 指しているところであります。
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3 除染対策及び指定廃棄物等の処理の促進について ⑴ 除染対策について
放射性物質汚染対処特別措置法(以下「特措法」)では、国は、これま
で原子力政策を推進してきた社会的責任に鑑み、事故由来放射性物質に よる環境汚染への対処に関し、必要な措置を講ずるとしております。
しかしながら、本市のように市域全体が除染対象区域とならない「汚 染状況重点調査地域」においては、国直轄ではなく、実施主体が市町村 とされているばかりか、除染方法の確立や仮置場設置などに関して、責 任主体である国の関わり、連携が不十分であり、人的支援もなく、いわ ば市町村任せの状況となっております。
これに対し、国の見解は、『地域の実情をよくご存知の市町村を中心に、
除染の推進、また、仮置場を確保いただかざるを得ない』とのことであ りますが、双葉郡等の除染特別地域は、地域の実情を知らない国が直轄
で行っていることから、「汚染状況重点調査地域」においても積極的な対
応はできるものと考えております。
また、仮置場については、地区毎に行政区長とのつながりを深めなが ら、地道に粘り強く、候補地の地権者や近隣住民と交渉を継続しており ますが、中間貯蔵施設の設置が明確ではなく、仮置場に長期保管されか ねないという懸念などから、地域全体の合意形成に多くの時間を要する など、本市の除染の進捗に大きな影響が出ており、その推進にあたって は、国の中間貯蔵施設の早期設置が必要不可欠であります。
さらに、エリアの平均が毎時 0.23 マイクロシーベルト未満の除染実施 区域外において、局所的に高い線量となっているいわゆるホットスポッ トの除染にかかる土壌は、特措法に基づく除去土壌には該当せず、国か らも処分方法等が未だに示されておりません。また、ホットスポットの 除染にかかる廃棄物は、8,000Bq/kg を超えない限り中間貯蔵施設への受 け入れは不可とされており、かつ特措法に定める仮置場の造成費用の財 政的支援も認められていないため、現状では現場保管とならざるを得な い状況にあります。
このほか、ゴルフ場等の大規模事業所については、広大かつ様々な自 然条件が混在する施設であることから、除染方法も明確ではなく、市町 村の単独実施も困難であります。
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除染は、市町村において相当の業務負担となっていること、また、方 針が決定していない事項への対応にも苦慮していることなどから、次の 項目について要望いたします。
① 中間貯蔵施設の早期設置及び仮置場設置に係る国の積極的な対応 ② 市町村が必要と認めるホットスポットの除染に伴い発生した土壌 の、国の責任による処理の明確化並びに 8,000Bq/kg 以下の廃棄物の 処分費用に対する国の財政措置及び国の責任による中間貯蔵施設へ の搬入
③ 市町村業務負担の軽減
(除染技術の提供や職員派遣はもとより、除染対象地域全域に係 る国の直轄実施など)
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⑵ 放射性物質汚染対処特別措置法に基づく指定廃棄物等の処理の 促進について
放射性物質汚染対処特別措置法では、8,000Bq/kg を超える廃棄物につ いては、指定廃棄物として国の責任で処理することとされておりますが、 未だ指定廃棄物の具体的な処理については示されておりません。
また、同法では、8,000Bq/kg 以下の廃棄物については自治体等が処理 することとなりますが、事業者や埋立処分場周辺住民の放射能に対する 不安が根強く、処理ができない状況となっております。
このため、本市の一般廃棄物焼却処理施設から発生する飛灰は、全て 施設内において一時保管を余儀なくされており、そのスペースも限界に 達しつつあるため、このままでは家庭等から出される一般廃棄物の処理 に支障をきたす恐れがあります。
現在、施設外に新たな保管場所の確保に努めておりますが、住民の放 射性物質に対する不安や国の処理の見通しが不透明で長期間の保管を余 儀なくされるとの懸念により、その選定は困難を極めておりますことか ら、次の項目について要望いたします。
① 中間貯蔵施設等の早期設置とともに、国による指定廃棄物の処理 の開始時期を具体的な根拠を示しながら公表すること。
② 施設外の一時保管場所の確保に向けて、放射性物質に対する住民 の不安の解消を図ること。
③ 指定廃棄物以外の飛灰の円滑な処理に向けて、国の責任において、 確実な処分の推進体制を早急に確保すること。
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4 風評被害の払拭について
福島第一原子力発電所事故に伴う風評被害は、今もなお本市に深刻な影 響を及ぼしております。
このことから、国においてはモニタリング体制の維持・充実を図りなが ら、地域の安全性に係る正確な情報を積極的に発信するとともに、本市で 生産された農林水産物や商工業品に係る放射性物質検査体制の構築や積極 的なPRなど、地域と連携した取り組みを推進されるよう特段のご配慮を お願いいたします。
特に、本市の沿岸漁業は、福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質 の影響により、10 月 18 日から魚種と海域を限定した試験操業が開始された ものの、いまだに操業自粛を余儀なくされている状況にあります。
つきましては、本市水産業の早期復興に向け、モニタリング等により得 られた知見などを積極的に開示し、操業再開への全面的な助言・指導を実 施するほか、根拠のない風評が本市の水産業の復興を阻むことのないよう、 継続的な支援措置について特段のご配慮をお願いいたします。
また、本市はこれまで風評被害を払拭し、交流人口の回復を目指したP R事業を実施してきたところでありますが、観光交流人口の回復、とりわ け風評により落ち込んでいるファミリー層の獲得のため、本地域を訪れる 観光客を対象とした高速道路料金の大幅割引措置など、効果的な誘客促進 策を講じられるよう併せて要望いたします。
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5 原発事故により被災した子どもたちに対する支援について
「東京電力原子力事故により被災した子どもをはじめとする住民等の生 活を守り支えるための被災者の生活支援等に関する施策の推進に関する法 律」が第 180 回通常国会において成立し、また、本年 10 月 11 日には、同 法に基づく基本方針が閣議決定され、今後市民の生活を守り支えるための 施策が推進されるものと期待しているところであります。
しかしながら、同基本方針においては、実質的かつ具体的な施策の位置 付けがなく、また、実現に必要な財源措置についても明確になっていない ことから、子どもや妊婦が必要な支援を適切に受けられることとするなど、 同法の基本理念に基づいて、効果的な施策が実施されるよう特段のご配慮 をお願いいたします。
さらには、基本方針の策定にあたり実施されたパブリックコメントの期 間はわずか3週間程度であったことから、今後の基本方針の見直し等にあ たっては、地域住民の意見を十分に反映するスキームとするよう要望いた します。
6 地域医療等の充実について
いわき医療圏においては、東日本大震災以前から慢性的な医師不足の状 況にあり、これに加え、福島第一原子力発電所事故に起因する原子力災害 の影響により、新たな医師の招へいや医療従事者の確保が困難となるなど、 本市における医師や医療従事者の不足は深刻な状況となっております。
更に、双葉郡などから約 23,000 人の方が本市に避難しているため、仮設 住宅周辺の医療機関においては、外来件数の増加により待ち時間が長くな るなどの影響が生じており、市民への影響や医師の負担が過重になるなど 医療提供体制の再構築が急務となっております。また、放射線による健康 被害を懸念する市民も見受けられるところであります。
このような状況の中、今後のいわき医療圏における地域医療の充実・強 化に向け、次の項目について要望いたします。
① 効果的な医師招へい・医療従事者の確保対策の早期実施
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7 産業の振興による雇用の創出について
本市における雇用情勢については、有効求人倍率が震災直前の平成 23 年 2月末時点では、0.67 倍であったものが、震災からの復旧・復興需要等に より、平成 25 年8月末時点では、1.37 倍になるなど、平成 24 年7月以降、 有効求人倍率が1倍を上回る状況が続いております。
しかしながら、有効求人倍率については、復旧・復興需要に基づく一時 的なものであり、長期的・継続的な雇用の確保を図るためには、産業の振 興による雇用機会の創出や拡大など、効果的な対策を講じる必要がありま す。
現在、本市においては、太陽光をはじめ、風力、木質バイオマスなど、 再生可能エネルギーの導入に適した地域特性を最大限に活かしながら、産 業振興と雇用機会の創出に向けた取組みを進めているところであり、本市 が直面する課題を斟酌していただき、次の項目について特段のご支援をお 願いいたします。
① 本県沖で実施されている、浮体式洋上風力発電の実証実験を契機と した風力発電関連産業の集積の促進
② 既存エネルギーの効率的な活用や、再生可能エネルギーによる電力 供給の安定化に資する、本市のものづくり基盤を活かした蓄電池関連 産業の集積の促進
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8 被災地の復興に向けた支援制度の拡充について
東日本大震災は、大地震、大津波そして原子力発電所事故が重なった世 界に類を見ない複合災害として、本市に甚大な被害をもたらしました。
現在、一日も早い復旧・復興の実現に向けて、復興交付金や福島定住等 緊急支援交付金いわゆる子ども元気復活交付金などを活用しながら、懸命 に取り組んでいるところでありますが、復興のための施策を迅速かつ円滑 に実施していくためには、多大な財源が必要となることから、復興財源の 継続的な措置について、特段のご支援をお願いいたします。